気になるお店のカウンターの高さ
例えば店舗を異動するときや、初めてのキャリアで店舗の配属先が決まった時、今となっては、真っ先に気になる事がある。
それは、「嫌な先輩はいないかな」「店長優しい人だったらいいな」とかと同じくらい、いや、それ以上に気になるかもしれない。
『そのお店、ハイカウンターか、ローカウンターか』
ショップでも量販店でも、売り場には必ず「カウンター」というものがある。お客様に椅子に座って頂いて、パンフレット広げて丁寧に案内したり、紙に書いて見積もりを出したり、最終的には契約手続きを行なうところ。
「ハイカウンター」と「ローカウンター」
ハイカウンターとローカウンターは、単純に、カウンターの高さ。ハイの場合は高めの椅子にお客様に座って頂き、ローの場合は低い椅子に座って頂く。そして、この2つの、我々販売員にとって一番大きな違いは、
ハイカウンターの場合、大抵は販売員側に、椅子がない。
という事。つまり、ハイカウンターのお店に配属になると、什器回りにいる時は立ちっぱなし。カウンターで案内する時や、契約手続きをする時、さらに、カウンターで何かしらの事務作業を行なう時も、立ちっぱなし。
つまり、
『休憩とトイレ以外は、基本的に一日中立ちっぱなし』
という事になる。
一日中立ちっぱなし
ショップや大きな量販店だと、バックヤードに事務所みたいなスペースがあって椅子などもあるだろうが、下っ端の我々イチ販売員が悠々とバックで座って一日中仕事が出来るわけがない。
ハイカウンターのお店なら、基本的に、『一日中立ちっぱなし』だと思って下さい。
ちなみにローカウンターのお店だと、大体は販売員側にも椅子が置いてあり、案内や契約、またPOPを切ったり貼ったりなどの事務作業の時は、販売員も椅子に座ることが出来る。
※あくまでも、必要に応じてカウンターを使う時に座れる、という事であり、お客様もいないし事務作業でもないのに暇だからって座って楽してスマホ触ったり喋ったりばかりしてると、一発退場、出入り禁止、派遣会社担当呼び出し、など考えられるのでご注意を。
※たまに、椅子の数が足らなくて、ローカウンターでも販売員のほうは椅子がなくて地べたで膝で立って……という店もある。
ハイカウンターとローカウンターの差
さて、もちろん、世の中には「一日中立ちっぱなしの仕事」なんて山程ある。だからハイカウンターだからといって文句ばかり言ってはいけない。
しかし、ハイカウンターのお店とローカウンターのお店で、1日に使う労力は、まるで違う。ローカウンターだったら足が痛くなったら「ちょっと調べものを」と称して10分くらい座ったり等は可能だが、ハイカウンターだとそれすらも出来ない。いくら足が痛くても、売り場にいる以上、立っているしか無いのである。
両方で働いた事のある僕は、その差は歴然としてわかる。
そして『足底筋膜炎』に
それにより、僕はハイカウンターの店で4年くらい経った頃、『足底筋膜炎』という病気になった。
足底筋膜炎とは、長距離ランナーや、立ちっぱなしの仕事の人がなるらしい、足の裏の「足底筋膜」という部分の炎症により、歩く時、主に、座ったり立ち止まってたりしている状態から「歩き始める時」に、激痛が走る病気。
この症状が出て、たまらず病院でレントゲンを撮ってもらったところ、すぐに、足底筋膜炎である事がわかった。足底筋膜が伸びる時=地面に足をつけて土踏まずの部分がペタンと平たくなる時に、腱の根元の炎症が痛みを呼び起こすらしい。
親切な整形外科医の方が、足底筋膜炎患者向けの、土踏まずのところに入れるクッションのようなものがあって、それを使うとマシになるよと教えてくれて、実際に痛みが緩和されたので、今でもそのクッションを毎日装着して仕事をしています。
あ、みんながみんな、こんな病気になるわけではないので、そんなに怖がらないでね。
とにかく、この記事を読んでくださった販売員の方は、配属先が決まる時、ハイカウンターかローカウンターかで、一喜一憂してほしいのです。