モバ売り屋〜携帯電話販売員の先輩からのココだけの話~

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【販売員向け】我々が当たり前のように使っている言葉…お客様もご存知だと勝手に思い込むな〜言葉の解釈の違いによって生まれるくだらないタイムロス

投稿日:2021年2月10日 更新日:

ある量販店で、こんな事がありました。

お客様がご来店されました。A社の什器でお客様が最新機種を見ている。A社のスタッフがお声掛けをしたところ、
お客様(以下、客)「機種変更したいんですけど」
スタッフ(以下、ス)『ありがとうございます。機種変更ですね』
客「はい、A社で新しい料金プランがあると聞いたので、詳しく知りたいんですけど」
ス『かしこまりました。では現在のご契約内容をご確認致します。ご契約のご名義はご本人様でいらっしゃいますか?』  
客「はい」
ス『ではこちらにお名前と、生年月日と、電話番号をお書き下さい』
と、お客様情報をご記入頂き、顧客管理システムで顧客情報を開いてみる。
……しかし、お客様の情報が出てこない。『情報が存在しません』というエラーが出る。
電話番号、生年月日など、『1桁入力を間違えたかな?』と再度確認するが、どうやら間違いないようだ。いや、もしかしたらお客様が書き間違えたのかもしれない。
ス『お客様、こちらで間違いないでしょうか?』
客「(自分で書いた内容を見て)……はい、間違いないです」
……しかし、どうしても情報が出てこない。
ス『他のご家族の方のご名義という事はございませんか?』
客「え?!そんな事ないです。私の名義で契約してます」
ス『そうですか…どうしてもお客様の情報が出てこないんです』
客「……ちょっと待って下さい」
と、お客様が電話を架ける。どうやら、ご家族の方に聞いているようだ。
客「……母に聞いてみましたが、やはり間違いなく私の名義です」
ス『そうですか……』
客「はい。2年前、1人でB社のショップに行ってこの機種を契約しましたから」
ス『………………B社?』
客「はい」
ス『……現在B社でご利用ですか?』
客「そうです。だから、B社のこの機種からA社の新しい機種に機種変更しようと思ってるんです」
ス『………………』



随分無駄な時間を費やしてしまいましたね。

さて、これを読んだ販売員の皆さん、このお客様に対して、

『最初に機種変更って言ったじゃないか!おかげで時間を無駄にした!』

と思った方はいらっしゃいますか?

しかし、よく考えてみて下さい。お客様は、今、B社の機種を使っていて、バッテリーが弱くなってきたのか、または最新機種が欲しくなったのか、A社の最新機種に、「機種を変更」しようとしているのです。間違った事、言ってますか?

『同じキャリアのまま、機種だけを変える事を、機種変更という』
『機種を変えると同時に他の会社に移る事を、乗り換え(MNP)という』

というのは、キャリア側、携帯電話業界側が、勝手に決めているものです。もちろん、一般的な言葉として定着もしていますが、それをご存知ない方もいらっしゃいます。

こういう事もありました。



客「すみません。C社のAndroidのスマホに乗り換えようと思うんですけど」
C社のス『お乗り換えですね、ありがとうございます(やった!乗り換え獲得できるぞ!)』
客「今なにか割引とかやってますか?」
ス『はい!今お乗り換えなら本体代金22,000円の割引が出来ます!』
客「じゃあこの機種にします」
ス『かしこまりました。どちらの会社からのお乗り換えになりますでしょうか?』
客「……へ?」
ス『今、どちらの携帯電話会社でお使いですか?』
客「C社ですけど」
ス『……え?乗り換えじゃないんですか?』
客「だから、C社のiPhoneを使ってて、Androidに乗り換えようと思って…」
ス『あ……そうでしたか(なんだ乗り換えじゃないのか)』
客「本体代金はいくらになりますか?」
ス『機種変更だと割引がございませんので、○○円になります』
客「え?!22,000円割引っていったじゃない!」
ス『他社からお乗り換えの場合のみ適用できる割引ですので…』
客「他社からなんて一言も言ってないじゃない!なんか損した気分だわ!」
ス『……』



最初の例も、こちらの例も、実際にあった事です。販売員側からすると、『わけのわからない言葉の使い方をするなよ!』と思うかもしれません。

しかし、この例に限らず、

我々が当たり前のように使っている言葉も、お客様にとっては、当たり前じゃない場合もあるのです。

言葉だけではありません。例えば、1つ目の例で、『A社のスタッフがB社の契約内容を確認できるわけないのに!そこでおかしいと気付いて言ったくれたらいいのに!』と思うかもしれませんが、『A社のスタッフがA社の契約内容しか確認できない』という事も、我々から見れば当たり前の事ですが、お客様にとっては、「あ、A社の人だけどB社の契約内容も見てくれるんだ」と思ってしまう事もあるでしょう。そこは、『販売員の常識が、すべての常識では無い』という事も、理解しておかなければいけません。

では、上記の例で、無駄な時間や、お客様の過度の期待を、回避する方法は、あったでしょうか。

かんたんです。

次のページで!

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